「駄知旧車館」の展示車は、株式会社中根モータースが技術研鑽を目的としてフルレストアしたもので、すべて非売品です。
一般的にフルレストアが行われるのは、販売価値のある一部の人気スポーツカーに集中する傾向があり、当時まちなかで一般的に見られた身近なクルマたちは朽ちていくばかりで、まるで旧車の絶滅危惧種のようです。それは、同じ労力をかけるなら、「お金になる」クルマの方が、ビジネスとして成り立ちやすいという単純な理由によるもので、経済合理性からいって、やむを得ない現象といえるでしょう。
しかし、自動車文化はそうした「お金になる」クルマの系譜で代表されるものではありません。実はメインストリームは、それらとは別のところにあります。
「駄知旧車館」がユニークであるのは、現在も、そして将来も恐らく「お金にならない」であろう普通の車を中心に、大真面目にフルレストアを行っているところであると自負しております。
日本には、かつてのメインストリームを形成した、たくさんのレストアベース車が、まだ人知れず残されているはずです。それらは、たとえばこんな理由により生き延びてきたのかもしれません。
・ たくさんの思い出をともにした相棒を、スクラップにする気にはなれなかった。
・ とりたてて名車というわけではないけれど、故人が特別に大切にしていた、形見のようなクルマで、どうしても捨てられなかった。
・ 苦労して手に入れたのに、意外に下取価格が安かった。それならば、いっそ子どもが免許を取ったら譲ってやろう。
・ 自分の見立てでは、このクルマは将来歴史的名車と呼ばれる日が来るに違いない。その日まで何とか残しておこう。
いろいろな形で、現在まで幸いにも廃車されずに残されてきた家族のような旧車たちが、実際にはほとんど顧みられずに、納屋の奥の方に数多く眠っているのではないでしょうか。
そうした旧車を見直そうという機運が、日本全国に広がりを見せつつあります。その証拠に、各地で旧車のショーやパレードが開催されるようになってきました。
もし、あなたがお持ちの旧車に、かつての輝きを取り戻したいと願うとしたら、その復元作業を任せる専門業者をどういった観点で選ばれるでしょうか。
・ 自分と同じくらい愛車を大切に思ってくれるか
・ 技術は確かで、高いクオリティーの仕事をしてくれるか
・ 信頼に足る十分な実績を持っているか
・ 設備は充実しているか
・ 修復の方法などについて、親身に相談に乗ってくれるか
・ 気難しいキャブレータ調整など、豊富な経験を持つ熟練メカニックはいるか
・ 価格はリーズナブルか
・ レストア後のメンテナンス体制は大丈夫か
・・・きっと枚挙にいとまがないことと思います。
旧車の復元整備には、通常の鈑金・塗装修理とは異なる様々なスキルや情報網が要求されるため、当社も一般的な自動車鈑金塗装工場ではお目にかかることのない特殊な工具を、いくつも導入する必要がありました。
さらには、メッキや内装などの協力業者にもリーズナブルなコストの中で望みうる、最高のクオリティーを要求し、中古パーツや国内・海外の純正・社外パーツなど、様々な入手経路の開拓も続けてきました。
そして何より、そうした手間のかかる地道な作業に、技術者だけでなく、経営者がどれほどの思いや情熱を傾けているかが決定的な差異になると思います。
中根モータースは、旧車レストアにまつわる複合的な技術レベルを向上させると同時に、その技術レベルの違いをお客様に体感していただけるように、10年以上の歳月を費やして「駄知旧車館」(http://kyushakan.com/)の展示車制作に取り組んでまいりました。その「作品集」をご覧いただければ、きっと言葉では伝わらない何かを感じ取っていただけるはずです。
素人でも容易に仕上がりの優劣がわかってしまう、芸術作品のような旧車レストア。技術レベルの違いは、美観の耐久性の違いなど、一瞥してもわからないところにも及びます。
かけられる資金と時間が多ければ、確かに高いレベルの仕上がりが期待できますが、ある程度限られたご予算の中で、整備内容の優先順位をつけて行う「部分レストア」や、そのクルマの使用歴を大切にしつつ、安全かつ長期的に走行できることを最優先する「実用レストア」、あるいはコレクション目的など見栄え重視の「フルレストア」まで、中根モータースはお客様のご要望にきめ細かくお応えすることができます。
愛車がもっとも輝いていたときの姿に、もう一度会いたいと願うオーナー様の夢の実現のために、豊富な旧車レストア経験をもつ、中根モータースの熟練スタッフがお手伝いします。まずはお問合せフォームから、お気軽にご相談ください。